ディレクトリー - dir

ディレクトリーストレージドライバーは基本的なバックエンドで通常のファイルとディレクトリー構造にデータを保管します。 このドライバーは素早くセットアップできディスク上のファイルを直接見ることができるので、テストには便利かもしれません。 しかし、 Incus の操作はこのドライバー用には 最適化されていません

Incus の dir ドライバー

Incus の dir ドライバーは完全に機能し、他のドライバーと同じ機能セットを提供します。 しかし、他のドライバーよりは圧倒的に遅いです。これはインスタンス、スナップ、ショットを一瞬でコピーする代わりにイメージの解凍を行う必要があるためです。

作成時に(source 設定オプションを使って)別途指定されてない限り、データは /var/lib/incus/storage-pools/ ディレクトリーに保管されます。

クォータ

dir ドライバーは ext4 か XFS 上で動作しファイルシステムレベルでプロジェクトのクォータが有効な場合にストレージのクォータをサポートします。

設定オプション

dir ドライバーを使うストレージプールとこれらのプール内のストレージボリュームには以下の設定オプションが利用できます。

ストレージプール設定

キー

デフォルト値

説明

rsync.bwlimit

string

0 (no limit)

ストレージエンティティの転送に rsync を使う必要があるときにソケット I/O に指定する上限を設定

rsync.compression

bool

true

ストレージブールのマイグレーションの際に圧縮を使うかどうか

source

string

-

ブロックデバイスかループファイルかファイルシステムエントリのパス

Tip

これらの設定に加えて、ストレージボリューム設定のデフォルト値を設定できます。 ストレージボリュームのデフォルト値を変更する を参照してください。

ストレージボリューム設定

キー

条件

デフォルト値

説明

security.shared

bool

カスタムブロックボリューム

volume.security.shared と同じか false

複数のインスタンスでのボリュームの共有を有効にする

security.shifted

bool

カスタムボリューム

volume.security.shifted と同じか false

ID シフトオーバーレイを有効にする (複数の分離されたインスタンスによるアタッチを許可する)

security.unmapped

bool

カスタムボリューム

volume.security.unmapped と同じか false

ボリュームの ID マッピングを無効にする

size

string

適切なドライバー

volume.size と同じ

ストレージボリュームのサイズ/クォータ

snapshots.expiry

string

カスタムボリューム

volume.snapshots.expiry と同じ

スナップショットをいつ削除するかを制御 (1M 2H 3d 4w 5m 6y のような式を期待)

snapshots.pattern

string

カスタムボリューム

volume.snapshots.pattern と同じか snap%d

スナップショットの名前を表す Pongo2 テンプレート文字列 (スケジュールされたスナップショットと名前無しのスナップショットで使用) [1]

snapshots.schedule

string

カスタムボリューム

volume.snapshots.schedule と同じ

Cron 表記 (<minute> <hour> <dom> <month> <dow>)、またはスケジュールエイリアスのカンマ区切りリスト(@hourly, @daily, @midnight, @weekly, @monthly, @annually, @yearly)、または自動スナップショットを無効にする場合は空文字(デフォルト)

ストレージバケット設定

ローカルのストレージプールドライバーでストレージバケットを有効にし、 S3 プロトコル経由でアプリケーションがバケットにアクセスできるようにするにはcore.storage_buckets_addressサーバー設定を調整する必要があります。

ストレージバケットは dir プール用の設定はありません。 他のストレージプールドライバーとは異なり、 dir ドライバーは size 設定によるバケットクォータのサポートはありません。