ネットワーク統合を設定するには

注釈

ネットワーク統合は現状 OVN ネットワーク でのみ利用できます。

ネットワーク統合はローカル環境の Incus と Incus や他のプラットフォームにホストされたリモートのネットワークを接続するのに使えます。

OVN 相互接続

現時点ではサポートされるネットワーク統合のタイプは OVN のみです。 これは OVN 相互接続ゲートウェイを複数の環境にまたがって OVN ネットワークをピアリングするために使えます。

これを動作させるには以下のような構成で稼働中の OVN 相互接続が必要です:

  • OVN 相互接続 NorthBoundSouthBound データベース

  • アベイラビリティーゾーン名 (name プロパティー)が適切に設定された 2 つ以上の OVN クラスター

  • すべての OVN クラスターは ovn-ic デーモンが稼働している必要あり

  • OVN クラスターが相互接続にルートを広告し学習するように設定されている

  • 少なくとも 1 つのサーバーが OVN 相互接続ゲートウェイとして設定されている

さらなる詳細は upstream のドキュメント にあります。

ネットワーク統合を作成

ネットワーク統合は incus network integration create で作成できます。 統合は Incus 環境にグローバルで、ネットワークやプロジェクトには紐づいていません。

OVN 統合の例は以下のようなものになるでしょう:

incus network integration create ovn-region ovn
incus network integration set ovn-region ovn.northbound_connection tcp:[192.0.2.12]:6645,tcp:[192.0.3.13]:6645,tcp:[192.0.3.14]:6645
incus network integration set ovn-region ovn.southbound_connection tcp:[192.0.2.12]:6646,tcp:[192.0.3.13]:6646,tcp:[192.0.3.14]:6646

ネットワーク統合を使用

ネットワーク統合を使用するには、ピアリングする必要があります。

これは incus network peer create で行えます。例えば:

incus network peer create default region ovn-region --type=remote

設定オプション

以下の設定オプションがすべてのネットワーク統合で利用できます:

user.*

自由形式のユーザーのkey/valueストレージ

Key: user.*
Type:

string

ユーザーキーは検索で使用できます。

OVN 設定オプション

これらのオプションは OVN ネットワーク統合に固有です:

ovn.ca_cert

相互接続データベースのためのOVN SSL証明書認証局

Key: ovn.ca_cert
Type:

string

Scope:

global

ovn.client_cert

OVN SSLクライアント証明書

Key: ovn.client_cert
Type:

string

Scope:

global

ovn.client_key

OVN SSLクライアント鍵

Key: ovn.client_key
Type:

string

Scope:

global

ovn.northbound_connection

OVN northbound相互接続の接続文字列

Key: ovn.northbound_connection
Type:

string

Scope:

global

ovn.southbound_connection

OVN southbound相互接続の接続文字列

Key: ovn.southbound_connection
Type:

string

Scope:

global

ovn.transit.pattern

トランジットのスイッチ名のテンプレート

Key: ovn.transit.pattern
Type:

string

Default:

ts-incus-{{ integrationName }}-{{ projectName }}-{{ networkName }}

トランジットのスイッチ名を表すPong2のテンプレート文字列を指定します。 このテンプレートではプロジェクト名(projectName)、インテグレーション名(integrationName)、ネットワーク名(networkName)、ピア名(peerName)の変数が使えます。